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今までになかった大人のためのラブストーリーを描いた映画『ラストラブ』。主役の田村正和さん
は、なんと14年ぶりの映画出演! ヒロインに伊東美咲さんを迎え、田村正和さんが主演を務め
た1988年放映のTVドラマ『ニューヨーク恋物語』のスタッフと、「Deep Love」の著者Yoshiが
タッグを組んだ珠玉のラブストーリーをいち早くチェック! |
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3月15日に都内で開かれた『ラストラブ』完成貴社会見には、主演の田村正和と伊東美咲、藤田明二監督、中山和記プロデューサー、原作者のYoshiが登壇した。今回の映画制作に至るまでの経緯や、制作現場の裏側、『ラストラブ』の見所などを語った。 |
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2006年3月末、田村正和は初めてサックスを手にした。『ラストラブ』の劇中の演奏シーンをアフレコなしで完成させる為に、テナーサックス奏者の稲垣次郎氏指導のもと、練習を始めたのだ。クランクインまでの間、他の仕事の合間をぬって練習を続ける姿は、映画で演じる役・阿川明とぴったり重なり合っていたかのようだったという。ここに14年もの間封印されていた、田村の映画への思いを垣間見ることができるだろう。田村が大好きだったという主演作「ニューヨーク恋物語」のスタッフが再び集結し、同年9月末『ラストラブ』の撮影は始まった。実は、プロデューサー・中山が3年をかけて田村を口説き落とし、今回の出演に至ったのだ。「僕は映画で失敗した俳優だからね、映画には臆病になってた。今回の現場は、テレビのカメラを使って、1カット1カットプレイバックしてという、テレビドラマと同じ作り方をしてくれた」(田村)。テレビ界で育てられた田村の持ち味を生かし、2ヶ月後、映画はクランクアップを迎えた。 |
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「ラブストーリーで最も重要なのは『男優に色気がある』こと。普通男の色気は年齢と共になくなってくものだけど、田村さんは大きなスクリーンを通してみても、何ひとつ衰えておらず、むしろますます色気が出てきた」と |
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藤田監督が語るように、圧倒的な存在感と渋さが、作品の役柄を彷彿させた。そしてヒロインに抜擢された伊東美咲の美しさは、どこか控えめで、会見中は田村に寄り添うような健気さが加わり、一層魅力的だった。「普通のラブストーリーではなく、“哀しみを乗り越えていく女性”と“失った人生を取り戻していく男の生き様”の2つが出会い、心を動かしていく大人のラブストーリー」と語るのは中山プロデューサー。キャスト、スタッフ、そして観客の恋愛観や人生観を揺さぶるであろう大作は、こうして完成したのだ。 |
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かつてニューヨークのジャズシーンを賑わせたサックスプレイヤー阿川明(田村正和)は、妻の死をきっかけに、自分のための人生に終止符を打った。夢を追いかけるあまり、家族をないがしろにしたと自責の念にさいなまれた末の決断だった。帰国し、旅行会社に勤めながら一人娘の佐和(森迫永依)とひっそりと暮らしていた明だが、ある日、「ゴミの出し方、間違ってますよ!」と怒りながら、ゴミ袋を押し返す女性と出会う。清掃局に勤める上原結(伊東美咲)だった。そんな二人は偶然ニューヨークで再会。当初は「ゴミ親父」と反発していた結だが、明の包み込むような眼差しに心を開き、プライ |
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ベートな悩みや思いを打ち明けるようになる。もうすぐ結婚すること、婚約者に愛されているのか不安なこと…。結の悩みに黙って耳を傾け、静かにアドバイスをする明。まるで父親に触れたような安堵感に結の心は包まれていった。 |
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その夜、結は婚約者から突然の別れを告げられてしまう。明は、絶望にうちひしかれた結をジャズクラブに連れ出す。同世代の男性とは生き方や考え方の違う明の優しさに、次第に結は惹かれていった。一方、明は結の気持ちに気付きながらも、自分は結に必要ではないと考えていた。何よりもまだ妻を愛していた。しかし、時間が明の頑なな心を溶かし、結の前向きな明るさと健気さは、徐々に明の心を癒す。そしてついには再びジャズへの情熱までも思い出させる。明と佐和の生活に結が加わり、穏やかな幸せを感じていた。 |
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しかしある日、運命は残酷な方向へと動き出したのだ……。たとえ人生にどんな結末が用意されようとも、人を愛することの醍醐味と人生を諦めない勇気を伝えてくれる、成熟したラブストーリー『ラストラブ』。 |
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出演した田村正和さんと伊東美咲さん、原作者であるYoshiさんに
気になるアレコレを質問! |
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——伊東美咲さんと共演されていかがでしたか?
田村正和:いつもCMで拝見してましたけど、とてもキレイな方ですね。以前、竹内結子さんとラブストーリーで共演したのですが、この年になって、こんなにきれいな、娘くらいの年齢のお嬢さんとラブストーリーをご一緒できるなんて、とても幸せですね。僕、若尾文子さんともラブシーンを経験してるんですよ(笑)。美咲さんには、もっともっと大きな女優さんになって欲しいなと思います。 |
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———撮影現場はどのようなご様子でしたか?
田村正和:僕ね、現場で他の俳優さんとあんまり喋らないんですよ(笑)。今回もあまり話すことはなかったんだけど、でもコミュニケーションは必要ですからね。美咲さんとは、一緒に食事に行ったりしてコミュニケーションをとってましたね。
——また映画のお仕事をしたいという気持ちになりましたか?
田村正和:僕は連続ドラマを主にやってきて……連続ドラマっていうのは、3ヶ月に台本が11冊ですけど、今回の映画は2ヶ月で1冊。それだけ1カットに対する「執着と集中」が多いんだけど、やはり見返してみると、あーすれば良かった、こーすれば良かったという点が随所にありましてね……残念な思いもあります。だから、もしもいい作品に出会えたら、もう1度やってみたいという気持ちは少しはあります。
———少しですか?
田村正和:あぁはい、少し(笑)。僕、舞台挨拶が苦手なんでね……。まぁ、映画は監督のものですから、面白ければ監督の栄誉だし、つまらなくても監督の責任だしね(笑)。でもね、皆さんに楽しんで見て頂けたら嬉しいなと思います。
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——田村正和さんと共演されていかがでしたか?
伊東美咲:ご一緒できただけでも本当に光栄でしたが、現場でたくさんのことを学ばせて頂きました。
——伊東美咲さんから見て、田村正和さんはどんな人でしたか?
伊東美咲:ドラマのイメージが強く、「優しいパパ」という印象を持っていたのですが、今回はラブストーリーということで、一人の男性として見て、すごくジェントルマンで、本当に心優しい方だなと。
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寒い日が続いたニューヨークのロケで、さりげなくカイロを渡してくださったり、温かい言葉をかけてくださったり、とてもステキな方でした。
——ご自身は、年上の男性との恋愛はいかがですか?
伊東美咲:一回り以上離れた人との恋愛は考えたことがなかったのですが、この作品で、「その人が辛い立場だったり、弱さを見せた時に、守ってあげたい」と、年上の人にも母性本能は湧くものだということがわかりました。自分の恋愛観が大きく変わりましたよ。きっと皆さんも、映画を見て変わるのではないかな? と思います。
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